top of page

ヴィーガンは本当に健康なの?ヴィーガン食を実践するメリットとは

更新日:2022年7月15日


アインソフコラム「ヴィーガンは本当に健康なの?」

肉や魚、卵、蜂蜜といったあらゆる動物性食品を避けた食生活を送るヴィーガン。栄養不足の問題を常に指摘される一方で、ヴィーガン食に切り替えることで動物福祉に貢献できる、世界中で起きている環境負荷を減らすことができる、あるいは個人の健康面での大きなメリットが期待できるなど、注目が高まっています。


「肉を食べなければ動物が苦しむことにつながらない」というヴィーガンの動物愛護、「畜産や魚介類の乱獲などによる環境破壊を止めよう」などというヴィーガンの考え方はとてもわかりやすく共感できるものです。しかし、健康の観点はどうでしょうか。


そもそもベジタリアン・ヴィーガンの定義やライフスタイルは、宗教性や環境、年齢などによりさまざまな違いがあり、データをとるにも計測自体が難しく、結果にもバラつきがあります。「研究結果」や「エビデンス」とは、あくまで可能性や兆候を示しているに過ぎません。


それでも近年、ベジタリアン・ヴィーガンの健康メリットやそれをサポートする科学的エビデンス、実践している人々の証言などは、興味深い内容ばかりです。今回は、そんなヴィーガン食の健康メリットにフォーカスしてみましょう。



目次

1. ヴィーガンとは

1−1. ヴィーガンの定義 ~欧州4か国や日本ヴィーガンエシカル協会の定義ほか~

1−2. 最新ヴィーガンニュース ~ヴィーガン発祥の地「イギリス編」~

1−3. ヴィーガンの有名人 ~ルイス・ハミルトンの場合~


2. ヴィーガン食のメリット

  2-1. ヴィーガンは痩せる?ヴィーガンのダイエット効果

  2-2. ガンや糖尿病、心臓病リスクは?ヴィーガンと現代病

  2-3. 肌がきれいになる?ヴィーガンと腸内環境


3. ヴィーガンの精神的健康


4.ヴィーガン食のメリットはまだまだある





ヴィーガンとは ~欧州4か国や日本エシカルヴィーガン協会の定義ほか~

あらためて、ヴィーガンがどのような定義づけをされているかを押さえましょう。フランスの調査会社 CREDOC(Centre de recherche pour l'étude et l'observation des conditions de vie)が欧州4か国(仏、独、英、西)におけるベジタリアンの動向に関する調査を実施した際の4大タイプの菜食主義の定義をご紹介します。


ベジタリアン(végétarien):肉や魚は食べないが、卵やチーズ、牛乳などの乳製

品は食べる


完全ベジタリアン(végétalien):肉や魚および全乳製品、卵を食べない。穀物、

野菜および果実のみを食べる


ヴィーガン:動物やヒト、地球のために、動物性の製品を一切消費しない。肉や卵、

蜂蜜など、動物由来のものを一切消費せず、食以外でも、皮や羊毛、シルクなどの

動物由来の製品は一切避けるライフスタイルを持つ


フレキシタリアン:完全にベジタリアンになるわけでなく、金銭的な理由以外の理

由で肉の消費を制限する


ヴィーガンは単なる食のスタイルではなく、動物福祉や環境配慮などの哲学がベースにあることがわかります。


「ヴィーガン (vegan) とは、すべての動物の命を尊重し、犠牲を強いることなく生きるライフスタイルのことです。1944年に英国でヴィーガン協会(The Vegan Society)が創設された際に、ドナルド・ワトソン氏が命名したとされています。近年は、優れたヴィーガン仕様の食品・衣服が出回るようになり、実践者は広がりを見せています。」(日本エシカルヴィーガン協会ウェブサイト http://www.ethicalvegan.jp/vegan-history/ より抜粋)


「ヴィーガンは健康的な食のスタイルである」ということがよりクローズアップされるひとつのきっかけになったのは、2007年に世界がん研究基金(WCRF)が、赤身肉(牛肉、豚肉、羊肉など赤色の濃い肉)および加工肉に発がんリスクがあるとの研究結果を発表したこと。加工肉の摂取と心血管疾患やガンなどの死因の関係は、さまざまな研究機関により立証されています。



最新ヴィーガンニュース ~ヴィーガン発祥の地「イギリス編」~


東京新聞 tokyoweb(https://www.tokyo-np.co.jp/article/156466)の記事には、あのチャールズ皇太子も地球温暖化防止のために肉食を控えようと訴え、英国で近年、そんな意識が広がりを見せていると書かれています。


イギリスの最新ヴィーガンニュースによれば、ヴィーガン・ベジタリアンは2025年にイギリスの人口の4分の1を占めると予想され、また、フレキシタリアン(基本は植物性食品を中心、時には肉・魚も食べるという柔軟なベジタリアンスタイル。セミ・ベジタリアン、ゆるベジなどとも呼ばれる)はイギリスの全消費者の半分弱を占めるようになるとも予想されています。


イギリスの市場調査会社ミンテル(Mintel)による、イギリス人の成人1,000人以上を対象とした調査で、健康のために肉の消費量を減らすことに関心のある人が半数近くで、健康的な食事への関心が非常に高まっているため、時々ヴィーガンを実践している人々が、完全なヴィーガンになる可能性も考えられるといいます。


参照:Happy Quinoa ヴィーガン先進国!イギリスの最新情報をご紹介|発展するヴィーガンビジネスも/https://happy-quinoa.com/vegan-uknews



日本でも、2025年の食卓の姿において、「地球のためにメイン料理には代替肉・培養肉を選択」とはっきり明示しています。


参照:農林水産省 生活スタイルの変化に係る調査/

https://www.maff.go.jp/j/kanbo/attach/pdf/ftitaku-4.pdf



ヴィーガンの有名人 ~ルイス・ハミルトンの場合~


数多くの有名人やスポーツ選手がヴィーガンにチャレンジ、実践して見事な結果を残しているニュースを目にします。たとえば、メルセデスF1ドライバーのルイス・ハミルトンは、食肉産業と、それが環境、動物福祉、人間の健康に及ぼす潜在的な影響についてのドキュメンタリーに触発され、ヴィーガンになったと話しています。家族がガンになった経験もヴィーガン食を実践する大きなきっかけになったようです。


参照:BBCスポーツ

ルイス・ハミルトン:ビーガンになりつつあるF1ドライバーと地球に対する彼の恐怖/https://www.bbc.com/sport/formula1/41296229





ヴィーガン食のメリット 

アインソフコラム

ヴィーガンは痩せる?ヴィーガンのダイエット効果