スーパーやコンビニの乳製品売り場に、牛乳や豆乳以外の植物ミルク(代替ミルク、プラントベースミルクとも呼ぶ)が増えているのをご存じでしょうか。ナッツやお米を原料にした、バラエティに富む植物性ミルクの人気が高まっています。
牛乳は栄養が豊富とされる一方で、生産過程で環境負荷がかかることや、日本人の体質に合わないため体に悪いといった点も指摘されており、植物ミルクの人気に拍車をかけています。
牛乳がなぜ体に悪いといわれるのか、植物性ミルクにはどんなメリットがあるのか、いろいろな植物ミルクの特徴を比較してみます。これを読めば、あなたにピッタリのミルクが見つかるはず。
【目次】
1-1. 植物ミルクが世界的に人気な理由
1-2. なぜ牛乳は体に悪いと言われるのか
1-3. 環境負荷や動物搾取の問題
2. 植物ミルクの種類と栄養
2-1. 豆乳(ソイミルク)
2-2. オーツミルク
2-3. ココナッツミルク
2-4. アーモンドミルク
3. そのほかの植物ミルク
植物ミルクは体にも環境にもやさしい?

植物ミルクが世界的に人気な理由
植物ミルクは牛乳に代わる安心の食材です。植物性ミルクは牛乳に比べて、低脂肪、低カロリーで食物繊維が多く、コレステロールフリー。健康やダイエットに気をつかっている人達から支持されるのも大いにうなずけます。欧米の健康意識の高い人たちの間で広まった植物ミルクは、今や世界的なブームとなりました。
植物ミルクの汎用性も見逃せません。かつては牛乳を使うことが一般的だったスイーツやコーヒーメニューにも、さまざまな種類の植物ミルクが使われるようになってきました。牛乳アレルギー、環境保全やサスティナブルの観点からも、植物ミルクを選ぶ人が増えています。
なぜ牛乳は体に悪いと言われるのか
植物ミルクは元々、乳糖が消化できない乳糖不耐症や牛乳アレルギーをもつ人、乳製品を摂取しないヴィーガンの人達のための代替飲料です。
日本は、いまだ牛乳が子供達の成長にかかせないもの、カルシウム源として摂取することを推奨していますが、最新の研究では、日本人は乳成分がうまく消化できない体質の人が多いことがわかっており、牛乳は体に悪いと囁かれはじめています。
環境負荷や動物搾取の問題
牛乳離れの理由は、健康意識の変化だけではありません。乳牛を育てるためには、広大な土地や大量の水、エサとなる穀物が必要です。牛から排出されるメタンガスは地球温暖化の原因のひとつ。こうした環境問題とあわせて、ヴィーガンのテーマでもある動物擁護の観点からも、植物性ミルクへ移行する人が急増中です。
植物ミルクの種類と栄養

代表的な4つの植物ミルクの特徴を見ていきましょう。
豆乳(ソイミルク)
日本人になじみ深い植物ミルクといえば、大豆からつくられた豆乳(ソイミルク)です。牛乳と比べてカルシウムは少ないものの、高タンパク質で必須アミノ酸がバランス良く含まれています。栄養面では、牛乳に代わるミルクの代表格です。
《メリット》
・牛乳よりも消化がよい
・食物繊維、ビタミン、鉄分が豊富
・美容やアンチエイジングの効果が期待されるイソフラボンが豊富
・大豆タンパク質は、体内での吸収・分解に時間かかるため満腹感が持続
・低カロリー、低脂質、低糖質
・コレステロールを含まない
《選ぶときのポイント》
・遺伝子組み換えのない、国産大豆のものが安心・安全
・飲みやすさを優先させた調整豆乳よりも、添加物や甘味料不使用の無調整豆乳がより健康的